米金融業界、米国におけるT+2実施のスケジュール案を発表

このスケジュール案に基づき、米国は2017年、他の主要国に歩調を合わせることとなります。

ニューヨーク/ロンドン/香港/シンガポール 2015年6月18日
– T+2インダストリーステアリングコミッティー (T+2 ISC) は本日、米国において2017年第3四半期末までにT+2(約定日の翌々日決済)を施行するために必要な内容とスケジュールの概要をまとめたホワイトペーパーを発表しました。米国証券保管振替機関 (DTCC) 主宰のT+2 ISCは、米国証券業金融市場協会 (SIFMA)、米国投資信託協会 (ICI)など証券業界関係機関が構成メンバーで、証券取引決済期間の短縮化について指導、助言を行っています。

株式、社債、公債、ユニット・トラストなど金融商品の取引決済を現行のT+3(約定日から起算して4営業日目)からT+2(約定日から起算して3営業日目)に短縮すると、運営費の削減、システミック・リスクや取引先リスクの軽減、流動性ニーズの減少、プロシクリカリティ効果の抑制など 多くのメリットをもたらすとともに、米国は世界中のT+2採用国と肩を並べることができるようになります。決済期間の短縮化は米国経済の構造を強化し、投資家に安全性と効率性をもたらします。

DTCCの社長兼CEOのMichael Bodson(マイケル・ボドソン)は、「T+2 ISCによる今回の発表は、決済期間短縮への道のりの重要な一歩であり、また、これにより米国は世界の主要国と歩調を合わすこととなります。決済期間をT+2へ移行することは、リスクの軽減、運営の効率性向上をもたらし、ひいては金融システムを揺るぎないものにします。この重要な移行への取り組みが進むなか、DTCCは今後ともT+2 ISC、その他関係者と連携して助言や支援を行います」と述べています。 

今回提案された移行へのスケジュールは、T+2 ISCが600社にのぼる関係各社からの情報をよく検討した上で決定し、勧告したものです。米国における T+2移行に当たっては、規制機関が協力してスケジュールに間に合うように該当法を改正するかどうか、また、2017年第2、第3四半期中に実施される業界を対象としたテストが成功するかどうかが重要なカギとなっています。T+2 ISCの共同議長であるSIFMA とICIは過日、T+2移行に伴い必要となる規制改正の概要を記した要請文を規制当局に提出しました。

T+2 ISCの共同議長であり、また米国証券業金融市場協会 (SIFMA)のオペレーション・テクノロジー&ビジネスコンティニュイティプランニング担当理事でもあるTom Price(トム・プライス)は、「T+2 ISCでは厳密な分析の結果、 決済期間をT+2に移行することは2017年度第3四半期末までに達成可能と判断しました。T+2移行は非常に大きな、そして即効性のある効果をもたらし、オペレーショナルリスクは軽減され、また米国のマーケットが競争力を保つことができるようになります」と述べ、「今回のスケジュールを設定したことは、T+2移行への重要な一歩となりますが、すべきことはまだ多くあります。今後とも広範囲にわたる業界や規制当局との情報交換、そしてその透明性を確保することがT+2実施達成の重要ポイントとなります」と強調しました。

今回のスケジュールに加え、ホワイトペーパーには実施委員会等が取り組むべき課題として業界からの要請、検討事項、実務、その他のイニシアチブなどが記載されています。業界からの主な要請は以下のとおりです:
• T+2の標準取引決済として、基準となるデータと取引処理のシステムを構築する。
• リアルタイムトレード・マッチング(RTTM)で処理される債券、ユニット・トラストは、T+2の場合、米東部標準時午前11時30分までとする。
• 機関投資家取引の確認は、T+1でストレートスルー・プロセッシングの場合、米東部標準時午後12時までとする。
• 現物株式の取引処理は T+2決済期間と同一にする。


また市場関係者は、短縮された決済期間が取引のフェイル処理にどのような影響を及ぼすのか検討しなければなりません。このほか、ストックレンディング、流動性、担保の管理、複数上場株式の処理、海外投資・取引、地方債の二次保険などについても検討を加える必要があります。

T+2 ISCの共同議長であり、また米国投資信託協会 (ICI)のチーフ・インダストリオペレーション・オフィサーでもあるKathleen Joaquin(キャスリーン・ホアキン)は、「決済期間を短縮することで投資家は米国市場に大きな自信をもてるようになります。今回、ISCが提示したスケジュールは達成可能なものです。ここで重要なことは、T+2移行の次フェーズがまもなく始まるので関係機関は準備を怠ってはならないということです」と述べました。

次の段階へ

スケジュールを発表したT+2 ISCは今後、規制当局への働きかけ、情報交換、諸計画立案、業界広範囲にわたるテストに重点を置いた取り組みを続けていきます。 T+2 ISCがその取り組みを進めるなか、DTCCは T+2移行のあらゆる局面でプロジェクト管理の支援を提供します。

2016年度第2四半期末を目標とされた規制当局の対応次第で、具体的な「ゴーライブ日(開始日)」の判断が下され、業界に通知されます。なお、市場関係者は2017年度第1四半期までに開始を要請されている業界でのテストに備える必要があります。

注:
T+2移行に関する詳細は、http://www.ust2.com/をご覧ください。

DTCC概要
40年以上の豊富な経験を有するDTCCは、グローバルに活躍する金融サービス企業向けにポストトレードの市場インフラに関わるサービスを提供しています。世界16か国にオペレーション施設、データセンター、オフィスを構えるDTCCはその子会社を介して、金融取引のポストトレード処理を自動化、集中化、標準化して、世界の多くのブローカー・ディーラー、証券保管金融機関、アセットマネージャーのためにリスクの緩和、透明性と効率性の向上に努めています。利用者の出資で設立され、業界によって管理されるDTCCは、決済、アセットサービス、データ管理、アセットクラスの情報サービスなどの複雑性を簡素化し、また金融業界のセキュリティと健全性の向上に努めています。2014年、DTCC子会社が取り扱った証券取引額は約1,600兆米ドルに達しました。証券保管およびアセットサービス業務では世界130以上の国、地域からの証券を保管し、その金額は64兆米ドルです。DTCCのグローバル・トレード・レポジトリーはオープンOTCポジションで約4,000万ドルの残高を記録しており、週に2億8,000万件のメッセージを処理しています。詳しくは、http://dtcc.com/にアクセスするか、Twitter @The_DTCCでフォローしてください。

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ICI(米国投資信託協会)は規制ファンドを取り扱う世界有数の協会で、主な取扱ファンドは、投資信託、上場投資信託(ETF)、クローズドエンド型ファンド、米国内単位型投資信託で、その他にも世界各地の投資家の同種のファンドを提供しています。ICIは高水準の倫理を遵守し、公的部門の理解増進を図りながらファンド、その株主、取締役、顧問の利益増大に寄与しています。ICIの米国ファンドのメンバーは総額18兆1,000億ドルのアセットを管理し、米国9,000万人以上の株主をサポートしています。詳しくは、http://www.ici.orgをご覧ください。

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